新たに仲間入り。
キャップのゴールドリングに MontBlanc No22 と刻印がある。最初、まさか吸入式だと思わず、てっきりコンバーターかカートリッジが挿さっているだろうと思いこんで首軸を抜いてしまった。シンプルな構造でよかった……
首軸を外した拍子に、2つついてるワッシャーみたいなリングのひとつがコロンと床に転がり落ちて慌てたり、インク窓のネジの溝にこびりついたインクがしつこくて爪が真っ黒になったり。まあ、下手すると20年以上ほったらかしだった可能性もあるから仕方ない、むしろ、それでも洗浄してインクを入れたらなめらかに書けるようになる万年筆はやっぱりすごい。
書き味はいかにも万年筆と言うべきか、好きな人にはたまらない書き味なんだろうと思うけど、私の好みドンピシャからはだいぶ外れる。私は鉄ペンの、紙を削るようなシャープなタッチが好みなもんで……でも万年筆以外の筆記具でこんな書き味にはお目にかからないよなあ、という感じ。芯のあるサインペンというか(万年筆に謝れ)(サインペンにも謝れ)
これ一本をずーーーっと使ってたら、次第に自分の書き癖になじんで、ある日はっと目の覚めるようなタッチが得られるのかもなあ、と妄想する。そういう楽しい期待を抱かせるし、平凡な黒軸のようでいて、なんとなく照り返しの光も柔らかいような、控えめな気品を感じてしまうのはモンブランの称号に目が眩んでいるのだろうか。