絶景を見た!とか嬉しい偶然があった!とかは面白くもなんともないので、一番焦った出来事を。
清流沿いのアスファルト道をドライブ中、河川敷に降りられる坂道があって、試しに進んだらその先が砂利の平地になっていた。ハンドルを握っていたのは私。好奇心に駆られた連れ合いの誘導で、そのまま突っ込んだのである。だが、残念ながら、車はただのワンボックスだった。
タイトルの通り、見事にスタッキングして、前進も後退もできなくなった。アクセルをベタ踏みしても前輪が空転するあの絶望感!
どないしょ……と途方に暮れていたら(しかし旅行の効能もあってか、そこまで悲壮感はなかった連れ合い)なんと偶然、地元の方の運転するサファリ(多分。私は気が動転していてあまりよく見てない)が通りかかり、しかも停まって声をかけてくださったのである。天の助け!!
お二人降りてこられたが、いずれも大変慣れた様子。おそらくハイシーズンにはこういう無謀な旅行者が大量発生するのであろう。
ガッチリロープでつなぎ、軽々と牽引してくださって車道へ戻れた。あのときの感動よ。乗用車にフックが備わっていること、舗装された道路の素晴らしさ、四輪駆動のトルクの頼もしさ。颯爽と走り去るヒーローたちの車に向かって何回も頭を下げた。
その清流とは仁淀川である。なんとも思い出深いハプニングをやらかしてしまった。いまでは笑い話になっているのがこれ幸い。