イラスト集に助けられた話。
いつもの習慣でフォローしているブログを専用アプリで見ていたら、問答無用で挿入される広告に甚だ不快なものがあって、閉じたあとも後味が悪くて参った。ブラウザで見るWeb広告なら内容が自分に合わない、とかフィードバックができるようになってきているけど、そのアプリのインターフェースにはそういう機能がなかったので、再びああいうのが飛び込んできたらかなわん、と思ってアプリごと消した。まあ、惰性のような習慣と手を切るにはちょうど良かったのかもしれない。
残像が脳裏に付きまとうので往生して、何かで上書きを!と思って久々に開いたのがタイトルの Jordi Labanda のイラスト集 “HEY DAY”。雑誌や契約企業のために描いた商業イラストを集めたもので、B4判とA4判の間くらいの、なんにせよ大判本である。
コスモポリタンなビジネスマンやパーティーハードな人たちが描かれている。スタイリッシュでゴージャスだけど、どこかしら頽廃的で、ちらほら皮肉がまじっていたりもする。癒される類のテイストではないけど、大胆で爽快で、リフレッシュするにはもってこいだった。自分とは世界の違う豪邸やハイブランド商品が気前よく出てきてたのしい。ちょっとした旅行気分を味わったような感じ。
Jordi Labanda は旧スペイン領のウルグアイ生まれ、3歳からバルセロナに住んでいたそうで、私はスペインのメーカー、ミケルリウス(Miquelrius)のノートの表紙で彼を知った。付き合いのある企業のリストに Zara の名前もあった。抜群に合いそう!
Amazon のマーケットプレイスでずいぶん前に購入していたんだけど、買った直後は実はあんまりいいと思わなくて、本棚に突っ込んだままになっていた。今日初めて、持ってて良かったー、と思った。いまはこの感じが好きだなあと思う。Dua Lipa とか聴きながらめくりたい。
それと同時に、惰性になってなかなかやめられない習慣は、不快な印象と結びつくと結果的に距離を置きやすくなるかもな、と思った。自虐的な気分が勝っているときはそれさえ逆効果になる可能性もあるけど。まあ、そんなウルトラCを使わずとも自然に必要としなくなるのが望ましいのはわかってます。