Violent sound from thunder

この日は京阪神間で落雷を伴う激しい夕立に見舞われた。巨岩を砕くかと思うような猛烈な雷鳴が幾度か響き、何度か電気の瞬断があった。予告のない停電などずいぶん久しぶりのことで、起こってからどうするのが適切かわからず、ブレーカーと家電の間でウロウロしてしまう私。

音を聞くだけで危険を感じるような天候だったけれども、その圧倒的な迫力の前には兜を脱がざるを得ない気持ちになり、ある種の爽やかささえ感じた。自分という存在のなんとちっぽけで頼りないことであろうか。

しかし、振動を感じるほどの強大な雷を体験して、避雷針の存在につくづく感謝すると同時に、こんな中で凧を揚げる実験をしたベンジャミン・フランクリンはほとんど気が触れていたとしか思えないな、と思ったり。命知らず以外の何者でもなかろう。それをおしても実践したあたり、常人の沙汰ではない。

どういう心境だったんだか、想像するだけで肝が冷える思いがする。