正しい問いが立ったらその問題は半ば解けたも同然、という格言を何度か見かけたことがあるけど、ほんまにそうやな、と思うなど。
問題を問題として認識できたら、一番しんどく手強い峠は越えてるんだろうと思う。もちろんその後の道も楽ではないけど、問題に気づくまでが本当に大変で難しい。
発見した問題を言葉で表すと「めちゃくちゃ手垢がついとるやん」という形にしかならなかったりして、それが拍子抜けだったりもするのだけど、でもその問いは自分にとって完全オーダーメイドの特別なものなのだ。自分だけの機微が詰め込まれているのだ。
そしてその問いの答えも、ときどき思いもよらない様相を呈して、醍醐味とは斯くの如し、と感動したりして。そんな視点が、そんな側面があったのか……という驚き。見えている世界なんてほんの一部に過ぎないのだ。
堂々巡りのようでいて、そこから抜け出す筋力を鍛えていたのかなあ、と思うときもある。
蚊取り線香の残り香が心地よい。